夫です。
SFC修行のことやホテル予約について書いていましたが、旅行記に戻ります。
前回はフランスを出国しました。前回までの旅行記は↓からご覧ください。
エールフランスでパリオルリー空港からカサブランカへ
飛行機は沖止めだったためバスで飛行機まで向かいます。飛行機まで向かう途中初めて生で見るポルトガル航空の機材に興奮しつつバスは飛行機へ到着。
機内に入ります。機材は短距離線でよく使われるA320、座席配置が3列3列の小さめの機材です。
機内に入り指定された座席に座るとCAさんに「もっと前行っていいよ」と言われます。「座席ここなんですけど」と言うと「どうせこないからいいよ」とのこと。
本当に来ませんでした、搭乗率は30%程度とガラガラで客としては快適なフライトになりそうです。
言われた通り前の方に移動して2時間55分のフライトの始まりです。
オルリーはエールフランスの拠点の1つなので、エールフランスだらけです。
曇りのパリを離陸するとすぐ雲の中に入り窓の外には雲海が広がります。
ほどなくして機内サービスがスタート、よくわからない(笑)サンドイッチとコーヒーをいただきます。
食事も終わると特に機内エンターテイメントもないので寝たり地球の歩き方「モロッコ」を読んでいて、ふと外を見ると晴れており、ピレネー山脈あたりでした。地理で名前だけ習ったピレネー山脈を初めて肉眼で見ます。
もうしばらくするとついに海が見えてきました。ヨーロッパとアフリカを分けるジブラルタル海峡です。
人生初のアフリカ大陸に突入です。町の様子が全く違います。海峡を越えるともうカサブランカまではすぐ。
今まで見たことのないような土の色、そしてカサブランカの街並みが広がり始め、モロッコの空の玄関カサブランカ ムハンマド5世国際空港に着陸です。
初めて見るロイヤルエアモロッコの機体が多数駐機しており、テンションダダ上がりです。カサブランカではボーディングブリッジから降ります。
アフリカ大陸初上陸!モロッコ入国審査で聞かれること
まずは入国審査、この時間到着便が少ないからなのかガラガラですぐに審査を受けることが出来ました。まずは妻から、私は後ろに並んでいます。
何か聞かれている様子ですが、アラビア語訛りの英語なのでよくわからないようです。妻が私の方を向いて「困った」といった顔をすると審査官が
「Istanbul? Dubai?」
と言っているのが聞こえました。わかった、どこから乗り継いで来たか聞いてるんだ!というわけで
「Paris.」
と答えると無事に入国のスタンプが押されました。
続いて私です、私は何も聞かれず入国のスタンプが押されました。
このように聞かれるということはやはりモロッコに来る日本人はイスタンブール乗り継ぎかドバイ乗り継ぎが多いようです。
モロッコでは初めて入国するとスタンプの下に入国番号が押されます。この番号が今後ホテルにチェックインする際や出国の際に必要になりますので、番号が押されているか確認してください。
次回モロッコに入国する際は同じ番号となるので、入国番号が押されるのは初めてモロッコに入国した時だけです。
無事に入国審査を終えターンテーブルから荷物を受け取り税関を抜けようとすると前の旅行客と思われる夫婦が捕まっており、パスポートを色々と調べられており荷物も色々見られています。
「これは時間がかかるなぁ」と思いながら待ちます。無事に前の夫婦は通過できたので次は我々の番です。
税関職員にパスポートを見せると一言
「tourist?」
私が「Yes!」と答えると「行け」とのジェスチャー。いやほんと日本のパスポート強いです。たまたま前の方が何か持っていたのかもしれませんが。
無事に制限エリアを抜けまずはとりあえず5万円両替をします。モロッコの通貨はディルハムです。我々が行った頃は1ディルハムは約13円でした。
両替も完了しまずは売店で水を買います。ラベルがアラビア語で完全に異国です。この水はこのあと何回も買うことになるモロッコでよく見る「シディアリ」というペットボトルの水です。
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マラケシュの旧市街に泊まるなら、絶対に送迎を頼むべき理由
そして一度外の空気を吸いにターミナルから出て今夜泊まる宿に、駅まで迎えに来てもらうよう手配するために電話します。
今まで宿へは地図を見たりしながら自力で行っていたのですが、今夜の宿はマラケシュのスークの中にある宿です。
地図なんて一切役立ちません。そして初めてでは自力でたどり着くのは不可能なので送迎を依頼することを強く推奨すると宿から来たメールには書いてありました。
確かに出発前にgoogle mapで見ましたが、もう意味がわかりません。というわけで今回はおとなしく迎えを頼みます。
つたない英語で何時にマラケシュ駅に着くって話しをしなんとか手配完了です。
そういえばこの頃はスマホを持っていたものの、simフリーのスマホはキャリアから出ていなかったので、simの入れ替えをすることも出来ず海外ローミングで電話をかけ、ネットはwifiが繋がる場所でしかやりませんでした。
今はsimロックの解除も出来るようになり使いやすくなりましたね。
そしてこの電話をしているときにずーっと「Mitsui」ってプレート掲げた人が我々のほうを見ていたけれど、ごめんなさい、我々はミツイさんではありません。日本人っぽい人見るとそう思いますよね、ミツイさんには会えたのでしょうか。
旅はやっぱり鉄道がいい!モロッコ国鉄の乗り方、カサブランカ空港からマラケシュへの行き方
カサブランカ空港の地下には国鉄駅があり、ここからカサブランカ市内のカサポール駅まで空港連絡列車が出ており、途中のカサヴォワイヤージュ駅がカサブランカのターミナル駅となります。そのカサヴォワイヤージュからは全国各地への列車が出ています。今夜の宿はマラケシュなので、空港→カサヴォワイヤージュ→マラケシュのチケットを購入します。席は2等にしました。2等は自由席です。
空港駅の窓口では英語が通じたので「Marrakech 2nd class 2tickets plese.」で通じました。
オンライン上でチケットが買えますが、海外発行クレジットカードはハネられることがあるようで、その場合事前にチケットを買おうとするならば旅行会社に頼むしかなさそうです。あるいは当日現地の窓口か券売機で購入ですね。
ただ今は2等も全席指定になったようで、満席の場合はチケットの発売がないようです。
(空港からカサブランカ市内までの列車は1時間に1本しか出ていないので、時刻表を確認してください。)
googleマップで鉄道のルートが検索できなかったので車の場合の経路を貼っておきます。
ちなみにチケットはアラビア語とフランス語で記載されています。
モロッコは旧宗主国がフランスだったため、フランス語がよく通じますが英語は観光客を相手にしている人は別としてあまり通じません。
余談ですが、モロッコ国鉄はアフリカの中では非常によく整備された鉄道システムを持っており、TGVの車両を使ったアフリカ初の高速鉄道がすでに開通しています。 全国津々浦々に路線が整備がされているわけではないですが、タンジェ~ラバト~カサブランカ~マラケシュやウジダ~フェス~ラバト~カサブランカ~マラケシュといった路線は旅行客も使いやすいと思います。
モロッコ国鉄はフランス国鉄にシステムが似ており、ヨーロッパの鉄道に乗ったことがある人なら違和感なく乗れると思います。
チケットを買いまずはカサブランカ市内へ行く列車に乗り込みます。なかなか年季の入った車両です。またこの列車車内の蛍光灯がほとんど切れており非常に暗く、妻は引いていました。
ですが、外に出ると明るいのであまり支障はありません。
列車は定刻に空港駅を出発、走り出してすぐ検札があります。モロッコは改札がないのでここで初めて切符を見せます。この時有効なチケットを持っていないと罰金が取られるので注意してください。そして車掌さんから「マラケシュに行くのか?」と。
「そうだ」と答えると「カサヴォワイヤージュではなく次の停車駅で乗り換えたほうがいい」と言われます。とりあえず「ありがとう」と言い、次の駅に到着するまでに地球の歩き方のカサブランカ市内地図を見てその発言が正しいのか調べます。
そうです、例え職員といえど100%信じているわけではありませんでした。海外でも日本でも違った案内をされたことが今まで多々あったので、ましてや初めての国で小さな駅で置いてきぼりをくっても困るという思いがありました。
調べたところ車掌さんの言う通り次の「オアシス駅」で降りたほうがうまくマラケシュ行に乗り継げることがわかりました。信じてみるか、と「オアシス駅」で降ります。
カサヴォワイヤージュはターミナル駅のためとても大きな駅なのですが、このオアシス駅は2面2線の小さな駅なものの、最近改装されたのかとてもきれいで何に驚いたって無料wifiが使えます。2013年当時日本の駅で無料wifiが使える駅なんてどれだけあったでしょうか?
上の車両はアル・ジャディーダ行きの別の車両で、マラケシュ行は電気機関車がけん引する客車列車がやってきました。
やってきた列車は編成が10両ほど付いており1等が1両、あとは全て2等です。なかなかに混んでおり、座れる席が見当たりません。
これは車掌さんの言うことを聞かずにカサヴォワイヤージュまで行った方がよかったか?と思いましたが、もう乗ってしまったので仕方ありません。空席を探します。必然的に車内探訪です。
先程も書きましたが、モロッコ国鉄は整備がそれなりにいいので列車の速度は速いです。そして海外鉄道あるあるですが走行中でも扉は自由に開閉できます、というより開きっぱなしです。
つまりデッキにいるとめちゃくちゃ怖いです。そんな中席を探して歩きます。
2等の車両はヨーロッパによくあるコンパートメントの車両と日本ではおなじみの通常のクロスシートの車両とがあり、オアシス駅を出て1時間ほど走った大きな町に停車、そこでクロスシートの車両に空席を見つけました。
海外の車両は座席を回転させることが出来ず、車両の真ん中で座席の向きが反対になる車両が多いのですが(車両の前半分が逆向き座席、後ろ半分が進行方向を向いている座席)、うまいことお見合い席となる部分で座ることが出来ました。
座席に座ると車窓を眺める余裕も出てきます。これがもうすごい景色で、もうこれで砂漠に行ったって言ってもいいんじゃない?といった茶色い大地を進んでいきます。
列車には車内販売もあり、飲み物や軽食を販売しています。地球の歩き方にも載っていた謎のジュース「HAWAI」を購入。
コカ・コーラ製ですが、モロッコにしかないようです。味はココナッツ、パッションフルーツ、オレンジが入った炭酸飲料で味は甘めです。なかなか飲み慣れない味ですが私はいける口でした。
カサブランカを出て3時間、列車は終着のマラケシュ駅に到着します。降りて気づきましたが、牽引していた機関車は日立製でした。
マラケシュの駅舎は近代的な建物でイスラム様式と現代が入り混じった素敵な建物でした。じっくり見学したい所でしたが、ドライバーさんを待たせているのでそうもいきません。
そそくさと駅舎の外に出ます。そこには宿のプラカードを持ったドライバーさんがおり宿まで向かってもらいます。
マラケシュ、そこは喧騒の街だった
マラケシュは近代的な新市街と狭く迷路のように入り組んだ旧市街があり、駅は新市街にあります。今夜泊まる宿は旧市街にあるので、旧市街に向かって車は走り出します。
走り出してすぐモロッコのドライブテクニックに驚愕します。
日本人が韓国行ったら運転が荒いと驚くって話しをよく聞きますが、ここと比べたら韓国なんて超安全運転です。
ロータリーでの強引な合流、強引な追い越し、あげく喧嘩を始める始末。
そして我々に笑いながらこう言った、「Crazy car hahaha」
我々は答えそうになった、「You too」と。ですが、気を悪くされても嫌なので笑ってごまかします。
よくよく周りを見てみるとサイドミラーが壊れている車もチラホラと。すげーぞモロッコ。
車は旧市街に入り車がギリギリ入れるベンサラー広場まで行きます。
そこからは徒歩で宿に向かいます。
初めて歩くスークは異文化から来た人は一瞬ひるむ雰囲気を醸し出しています。
牛の胴体を吊るして販売する肉屋、狭い道に歩行者が群がっている所をビービー鳴らしながら走るカブ、そして迷路のようなスーク。完全に私はこの雰囲気に飲まれていました。完全に飲まれていたため全く写真も撮れませんでした。
ベンサラー広場から5分ほど歩くとドライバーさんに「ここに目印があるよ」と言われそれを右折、さらに「ここにも目印があるよ」と言われ右折。
するとありました、今夜の宿「RIAD KARMELA」。
絶対に自力では辿り着けない場所でした。
建物の中は別世界、リヤドにチェックイン
今夜から泊まる宿ですが、宿の名前に「RIAD」と入っている通り、リヤドという種類の宿です。
リヤドとは旧市街にある古い邸宅をリノベーションした宿で、建物に囲まれた中庭があるのが特徴でモロッコに行ったら泊まってみたかった所です。
宿に入ると外の喧騒とは打って変わって落ち着いた雰囲気が広がっており、初めて見るイスラム様式の中庭に我々は興奮を隠せませんでした。
まずはチェックインということでロビーのテーブルに案内されます。ここでウェルカムドリンクとしてミントティーとモロカンスイーツが提供されます。
モロッコと言えばミントティーです。ベルベルウィスキーとも呼ばれています。モロッコではいろいろな場所でミントティーが出てきました。ミントティーは緑茶とフレッシュミントで入れ砂糖を大量に入れた甘くて苦く、スッとするお茶でこれがなんとも癖になります。そしてモロカンスイーツ、これは、これは、砂糖の塊か!?という激甘スイーツでごめんなさいしてしまいました。
お茶をいただきながら手続きをします。カードに名前やパスポート番号を記入したら、オーナーさんからリヤドとマラケシュについて説明をしてくれます。
市内地図を広げながら、「今日車が着いた場所はここ、このリヤドから旧市街の中心となるジャマエルフナ広場へ行く道は2本あるけど夜はこちら側は通らない方がいい、初めてマラケシュに来たのなら絶対に見ておいた方がいいのはここ」といったことを親切に教えてくれます。
実際この時にもらった地図が地球の歩き方の地図より役立ちました。
そしていよいよ部屋に案内されます。
というわけで日本を出発して42時間、ついに最初の目的地モロッコのマラケシュに到着しました。
続きはまた後日。次は夕食を食べに街に出る予定です。
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